傷病手当金は、病気やけがのために労務不能で、勤めを休んだ日から連続した3日間の期間（待期）をおいて4日以上休んだときに、4日目から支給されます。休日や祝日、有給休暇も、その日が療養のために労務不能であれば、待期に数えることができます。はじめに有給休暇を連続1週間とった場合、その間に待期3日間が完成しているため、欠勤扱いで給料をもらえなかった日から傷病手当金が支給されます。

ある病気・けがで傷病手当金を受けている間に、新たに別の病気・けがにより引き続き休業する場合は、それぞれについて通算して1年6か月の支給期間が設定されます。ただし、重複した期間はひとつの傷病手当金として支給されるため、支給額は変わりません。

事業主から報酬の全部または一部を受けられる期間は、傷病手当金は支給停止または減額となります。しかし、内職収入はここでいう「報酬」にはあたらないため、傷病手当金の支給停止または減額の扱いとはなりません。

他の軽い仕事ならできても、以前と同じ仕事に就けない状態であれば、傷病手当金の支給要件にある「労務不能」にあたります。ただし、そのような状態で、たとえ他の軽い仕事や短時間の労務であっても実際に就労した場合には、傷病手当金は支給されません。

傷病手当金を受給している人が、同時に障害厚生年金（障害基礎年金）または障害手当金を受けられることになった場合、傷病手当金の支給はなくなります。ただし、傷病手当金の額のほうが高い場合には、その差額が支給されます。